ReaD?!な歯の世界

D業界(歯科業界)のリアルな実態について元歯科衛生士の立場から発信していくブログです

つらい蓄膿症は歯科治療ですぐ治るよ?!

またの名を慢性副鼻腔炎、つらいつらい蓄膿症です。「何回も耳鼻科を受診して、お薬もらっているのに、一向に症状が改善しない」「もう手術するしか治療する方法はない」と言われてしまった方、それ、歯が原因かもしれませんよ?

 

 

 

蓄膿症(副鼻腔炎)って何?

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通常であれば、上のレントゲン写真のように空洞で黒く写ります。ですが、鼻腔周辺の4つの副鼻空のうち、どこかに細菌やウイルスが侵入して感染を引き起こすと炎症が起きて、白いもやのかかったようにレントゲン写真にもうつります。

 

・黄緑色の鼻汁

・膿くさい(中にはう◯こくさいと感じる人も)

・頭痛がする

・鼻つまりがひどい

・鼻の周りが重く、痛みがある

・喉の奥から鼻汁が垂れてくる

・ほっぺたあたりを押すと痛い

 

花粉症や風邪でも蓄膿症は起こるため、本当に大変ですし、つらいです。

 

蓄膿症の治療は?

通常であれば、耳鼻科で処方される抗生物質と抗炎症作用のある薬で症状を抑えながら、週1程度通院して鼻の中に溜まった膿を吸い出す&ネブライザー療法で蒸気をすう治療を行います。だいたい2〜3ヶ月程度で症状がなくなるようです。

 

ただ、これでも症状が治まらない時には内視鏡などを用いた手術方法で治療を行うようです。

 

歯が原因の蓄膿症がある

歯科の場合だと、歯性上顎洞炎と言います。

上顎の歯が原因で上顎洞炎が起こります。

 

・歯が重度の虫歯になっている

・以前神経を抜く治療を行った

・何かしらの原因で歯根に膿が溜まっている

 

などの理由から、上顎洞炎が起こります。虫歯を放置している方や、以前から上の歯の痛みがあった方は、歯が原因の蓄膿症を疑った方が良いかもしれません。

 

上記レントゲン写真でも赤く囲んだ部分が白い靄のかかった状態になるため、右か左の歯が原因なのか場所を特定することは可能です。

CTがある歯科医院だと、より鮮明にどの程度上顎洞に膿が溜まっているのか、どの歯が原因で起こっているのかも判定しやすくなります。(歯が破折しているなどもCTで見ればすぐにわかります)

 

 

歯性上顎洞炎の治療方法は?

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歯の根管治療を行います。歯の根管から、上顎洞に溜まった膿を出します。

一般的に行われている歯の神経治療と変わりありません。これに加えて歯科で処方される薬を服用すると、上顎洞炎の症状はなくなります。

 

実際に長く耳鼻科に通院していたが、一向に良くならず、来月手術を予定していたという患者さんが歯科で原因の歯を治療したところ、2週間も経てば上顎洞が綺麗になり、蓄膿症の症状もなくなった方もいました。

 

あまりに治りが悪いなら歯科で診てもらうといいかも

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関係するのは上の歯にかぎりますが、虫歯を放置している方や長年歯医者さんに行っていない方は一度歯科医院を訪れてみてもらうのもよいかもしれません。

 

歯が原因で蓄膿症が出ているなら歯医者さんで治療すれば治る可能性もあります。